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建機の基本

2017年4月28日

ホイールローダの基本
得意な作業や必要な免許など

ホイールローダは、多くのものを「すくって持ち上げる」機械です。建機のなかでもダンプトラックなどへの積み込みを得意としており、工事現場はもちろん、除雪や農業、畜産業、採石場など、重くて大きなものを運搬する必要がある現場で大活躍します。今回はホイールローダの基本について紹介します。

ホイールローダの特徴

多くの運搬物を別の場所に運ぶときに、主にダンプトラックを使用しますが、そのダンプトラックに積み込むのが得意な建機がホイールローダです。ホイールローダは足回りがタイヤになっているため、スムーズに走行することが可能です。そのため、ダンプトラックに積み込むだけでなく、近い場所であればバケットに運搬物を入れたまま運ぶことができます。

ホイールローダの得意とする作業

ホイールローダは以下のような作業を得意としています。

  1. 積み込み作業
    砕石作業ででた土や石、除雪で集めた雪などをダンプトラックに積み込む作業に使用します。
  2. 運搬作業
    土や石、雪などを一時的に移動したり、保管場所への運搬作業に使用します。農業、畜産業においてはたい肥の切り替えしにも良く使用されます。
積込み作業

積込み作業

運搬作業

運搬作業

ホイールローダの種類

ホイールローダは、バケット容量によってクラス分けがされています。

小さいものであればバケット容量0.4立方メートルの小型機から、24.0立方メートルの大型機まで豊富なラインナップがあり、用途に応じて大きさを選ぶことが可能です。

ホイールローダの基本構造と各部名称

ホイールローダの構造は、主に積込装置、エンジン、油圧制御装置、タイヤ(足回り)に分類されます。

  1. 積込装置:運搬容量を決めるバケット、バケットを持ち上げるためのリフトアーム、エンジンからの力を伝える油圧シリンダからなります。
  2. エンジン、油圧装置:運転席の下側に配置されており、バケット容量によってその馬力の大きさが変わります。
  3. タイヤ(足回り):一般の自動車用のものとは異なり、舗装されていない路面でもパンクしないよう強度を増した専用のタイヤが装着されています。
バケット

バケット

ホイールローダのアタッチメントの種類

ホイールローダは基本的に運搬作業を得意とする建機ですが、別売りのアタッチメントをバケット部分と入れ替えることで、別の用途に使用することができます。

例えば、ブレードを装着することで道路に積もった雪を外へ排出したり、フォークを装着することで畜産現場での重量物の運搬に使用したり、油圧ショベルに負けず劣らずさまざまな用途に活躍します。また、回転するブラシ状のアタッチメント、スイーパーを取り付けることで採石場や産廃処理場などで運搬作業が終わったスペースの清掃に使用することも可能です。

その他にも農業では、ロールグラブやフォークなどのアタッチメントが良く使われています。

フォーク付きホイールローダ

フォーク付きホイールローダ

ホイールローダの運転に必要な免許

ホイールローダの運転に必要な資格はあるのでしょうか?

仕事でホイールローダを使用する場合、採石場など、公道以外で使用する場合、労働安全衛生法上の講習を受ける必要があります。ほかの建機と共通していますが、機械質量3トン未満かそれ以上かで講習の内容が異なるので、目的に応じた講習を受けるようにしましょう。(キャタピラー教習所はこちら)

公道を走る場合は、道路交通法上の免許が必要となります。機械の大きさによって、必要な運転免許が異なります。また、一般の自動車と同じようにナンバープレートの取得が必要です。

ホイールローダは運搬のかゆいところに手が届く

「ローダ」とは英語の「Load(ロード):積込む」という言葉からきており、ホイールローダはまさに積込みを得意とする機械です。油圧ショベルでは運搬に時間がかかる、でもトラックで運ぶには距離が短いといったように、構内で大量の堆積物を運搬することもできます。

大規模な採石場や産廃処理場などで作業効率化を図ることにも有効ですし、畜産や農業などでは規模の大小にかかわらず、飼料や堆肥の運搬が不可欠です。さらに降雪地域のコンビニや美容院といった小規模店舗の駐車場は、冬場の除雪が欠かせません。飼料や堆肥、雪などの重量物を楽々運ぶことができるホイールローダがあれば、さまざまな場面で運搬作業の効率を大きく改善できるでしょう。

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