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茨城県西農業共済組合 (NOSAI茨西) 様の活用例

様々な現場で活躍するキャタピラー製品をお客様の声でご紹介します。

CATの講師の方々がこちらに出向いて 講習会を開催してくれることが大きな決め手。

茨城県西農業共済組合 (NOSAI茨西) 様

地域農業のサポート役として「主役は組合員」を徹底

東京都心から2時間ほど、万葉集にも詠まれた名山・筑波山の西側に利根川、鬼怒川といった大河が流れる肥沃な平地が広がっている茨城県西部。古くから農業が盛んだった土地柄で、現在でも水稲、麦、大豆のほか、白菜、レタス、キャベツなどの野菜や果樹といった近郊農業、牛、馬、豚の畜産が盛んです。


NOSAI茨西は、この地域を管轄する農業共済組合(NOSAI)※で、2000年4月にこの地域にあった6つの組合が合併した広域組合として発足しました。2004年2月には旧組合事務所に分散していた6つの支所が八千代町に新設された事務所に集結。そして同年11月、大山佳功様が組合長に就任され、「主役は組合員」をモットーに意欲的な事業展開を進められてきました。


「組合長としてまず私が着手したのは職員の"意識改革"。すなわち農業共済組合の本来の姿を職員に思い出してもらうことでした。組合員である農家の方々がいるからこそ、私たちの仕事が成り立ちます。私自身を含めて、NOSAI茨西全職員はできるだけ地域農家の生の声に触れ、その生活を肌で感じ、組合員一人ひとりのニーズをしっかり受け止めていこうじゃないか─この数年あまりの間に、多くの職員がそんな私の思いにしっかり応えてくれました。おかげで地域の人々の間でNOSAI茨西への信頼感は高まり、農家に安心をお届けする農業共済の意義に対するご理解も深まったと実感しています」


※農業共済組合(NOSAI)
万一の災害から農業経営を守り、農業生産力の安定を図ることを目的とする共済保険を扱う組織。農業災害補償法に基づく国の政策であり、農業災害対策の基幹として位置づけられている。また、自然災害や獣害などに対する損害防止活動も活発に行っており、地域農業振興に大きく貢献している。なお、全国的に「NOSAI」の愛称が使われている。

農業支援事業の一環としてミニ油圧ショベルの無料貸出しを実施

2008年5月、大山組合長はNOSAI茨西による農家支援事業として、ミニ油圧ショベルの無料貸出しをスタートさせました。現在、貸出し機としてミニ油圧ショベルFIGA 010CR(2台)、CAT302CCR(2台)、CAT 303CR、CAT 303C CR(2台)の計7台をラインアップし、草刈機、法面バケット、Zフォークなど地域農家のニーズに即したアタッチメントも用意されています。


ミニ油圧ショベル貸出しの条件として、小型・車両系建設機械資格許可証が必要となります。そこで資格を持っていない組合員に対しては、年に4~5回、組合が主催してキャタピラー教習所による講習会を開催。毎回、女性を含めて当初の定員を上回る多くの受講希望者を集めています。「貸出し機をCAT製品にしたのは、3つ理由があります。まず私自身がCAT製品のファンであったこと。次に営業マンが熱心であったこと。そして、受講者の人数を集めれば、CATの講師の方々がこちらに出向いて講習会を開催してくれることです。特に最後の理由は大きな決め手になりました」


小型建設機械は田畑の整備、園芸農家の施設工事、果樹用地の倒木などの作業における労力軽減や自然災害対策のために大きな力を発揮します。


「しかし農家ではそれほど使用頻度が高くないため、リース機を利用するケースが多いものです。私がミニ油圧ショベルの無料貸出しを思いついたのは毎日の通勤路でのことでした。クルマから田畑を眺めていると、リースしたと思われる建設機械が働いている光景をひんぱんに目にしました。農家の方々にしてみれば、機械のリースは経済的な負担が大きいはず。無料で使っていただけるようにすれば、きっと喜んでいただけるし、農家を支援する農業共済組合の存在感を示すことができるのではないか。そう考えた私はさっそく地域の農家に足を運んで、独自に1ヵ月間にわたる市場調査を行いました。そしてその結果をもとに、組合の理事会にはかって無料貸出しの実施にこぎつけることができました。このほか農業支援事業として、土壌消毒器や防除機の無料貸出、使わなくなった中古農機具の紹介も行っています」

自宅前の小さなスペースで野菜でも作ろうかなと思い、ミニ油圧ショベルを借りました

大山組合長の紹介で貸出し中の303C CRで作業をしているという下妻市のT様のお宅を訪れてみました。


「自宅前の小さなスペースで野菜でも作ろうかなと思い、今日から借りました。掘り起こしはほぼ終わり、この後は溝掘りをする予定です」
笑顔で迎えてくれたT様は、手慣れた操作で土面を掘り返していきます。お話をうかがってみると、農業のかたわら建設関係のお仕事にも携わっていたことがあり、CAT製品との付き合いはなんと35年だそうです。
「ミニ油圧ショベルの無料貸出しは、農家にとって非常に助かる制度です。しかも自分が慣れ親しんだCAT製品だったので、私の場合は余計にありがたい。またすぐにでも借りたいですね」


無料貸出しの予約は1ヵ月以上先まで埋まっており、7台のCAT製品はフル稼働中。なお、貸付期間は5日間で、年2回までとされています。農家から返却されたミニ油圧ショベルは、NOSAI茨西の担当職員が1日かけて入念にメンテナンスを行い、次の農家に貸し出されます。

目標はつねに高く掲げ地域の農業振興に寄与していきたい

「農業共済組合の仕事は、いわば私の人生の総仕上げです。農業従事者の高齢化や後継者難など、農業をめぐる状況が厳しさを増す中、私たち農業共済組合の社会的役割はますます大きくなっています。その責任の重みを受け止めながら、この地域の農家をもっともっと元気にしていきたいですね。そのためにできることはできる限りスピーディーに実行していくつもりです。NOSAI茨西の事業活動は高く評価されていますが、私自身はまだまだ現状に満足していません。各種共済制度の意義をさらにアピールしていくために、そして損害防止活動など農業支援を通して農家に安心をお届けするために、できることはたくさんあるはずですから。実は今も新しい農業支援事業のためにCATの営業マンやサービスマンと相談している最中なのです」


ふれあいと支援を通して地域の農家に安心の輪を広げているNOSAI茨西。キャタピラージャパンは、その積極的な事業展開と地域を思う心を、農業・畜産業に役立つさまざまな製品やサービスを通してサポートしていきます。

取材協力

茨城県西農業共済組合(NOSAI茨西)
組合長理事 大山 佳功 様

こちらの事例で使用されている建機